ビットコインをいつ売るべきか? 投資のセオリーから考える

ビットコインをいつ売るべきか?投資セオリーから考える 暗号資産
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どうせなら安く買って高く売りたい!と思うのですが、かんたんにはいかないもの。

一番安い時に買って一番高い時に売りたい

「売り時」の判断材料

売り時の判断材料にも色々あります。奇をてらわず、基本的な判断材料のどれかで決めている人が大半だと思います。

「売る価格」を決めておく

買った時に「売る価格」をきめておいて、その価格になったら淡々と売る方法です。

「売る価格」を決めておくメリット
  • 確実に利益を取れる
「売る価格」を決めておくデメリット
  • 利益を取り逃がす可能性がある
  • 何年かかるかわからない
  • 迷いが出る可能性が高い

しかしあらかじめ決めておいても、実行できないのが難しいところ。

決めた価格に到達するということは「値上がりしている」ということなので、「まだ上がるかも」という心理が働きやすくなります。そして売ることができず、持ち続けて値下がりという羽目に……。

また思うように値上がりしなかったり、決めた金額が高すぎたりすると、決めた価格に到達するまでに時間がかかることもあり得ます。

指値注文を入れておく

指値注文とは「この価格になったら売る」とあらかじめ予約を入れておく注文方法です。

指定した額になったら自動的に売却されるので、迷ってしまいそうな人はもちろん、仕事などでチャートを見る時間が取りにくい人にもおすすめです。

「売る利益率」を決めておく

利益率を決めておく方法もあります。株式投資の中にはこのルールで売買している人も少なくありません。

「売る利益率」を決めておくメリット
  • 確実に利益を取れる
「売る利益率」を決めておくデメリット
  • 利益を取り逃がす可能性がある
  • 何年かかるかわからない
  • 迷いが出る可能性が高い

この場合も、指値を指定しておくと迷わず売却できます。

最初は5%程度に

ビットコイン投資を始めたばかりであれば、まずは5%程度を設定して「迷わずに売る」という感覚を身につけましょう。

慣れてきたらルールを変更していきます。

テクニカル分析

テクニカル分析とは、チャートの形を分析して売り時や買い時を見極める手法です。初心者でも使いやすい指標はありますが、基本的には知識や経験が必要とされます。

テクニカル分析のメリット
  • 天井(一番価格が高い時)での売却を狙うことも可能
  • 超短期から長期投資まで幅広く利用可能
「売る価格」を決めておくデメリット
  • 経験を積んだ人でも失敗することがある
  • 分析手法が多く、迷いやすい

「移動平均線」やトレンドラインは初心者でも使いやすい

初心者でも理解しやすい分析手法が「移動平均線」と「トレンドライン」です。

移動平均線。使いやすい。
トレンドライン。使いやすい。

いずれも「値上がり傾向」「値下がり傾向」を見る指標であり、使う人が多いベーシックな分析手法です。

対数的成長曲線(ログスケール)

対数的成長曲線(ログスケール)とは、価格そのものではなく「価格の変動率」を示したチャートです。

ビットコインの価格チャート
ログスケールによるビットコインの価格チャート

ログスケールで価格の変動を見ると、一定の範囲で変動していることがわかります。

ログスケールのメリット
  • 極端に大きな値動きがあっても俯瞰して判断できる
  • 長期投資の際の指標となる
ログスケールのデメリット
  • 短期的なバブルがわかりにくい

対数的成長曲線の確認方法

LookIntoBitcoinでは虹に見立てたログスケールチャートを公開しています。

参照:LookIntoBitcoin

2024年5月には1,000万円超えで盛り上がっていますが、このチャートで見ると1,000万円(約64,380ドル)はまだまだグリーン(BUY!)の範囲。

ちなみに赤い部分(Maximum bubble territory)は約70万ドル。日本円で……約1億800万円(2024年6月7日現在)! 計算を間違えたかと思いました。

ちなみにbitbankなどの国内取引所のチャートでも、ログスケール(対数)表示を確認することができます。

bitbankでログスケールチャートを確認する方法

値下がり(損切り)

値下がりした時に売る方法もあります。損失を少なく抑えることができるため、投資を行う上では重要な考え方です。

損切りのメリット
  • 損失を抑えられる
  • 次の買い時への資金を温存できる
損切りのデメリット
  • 損失が確定する
  • 価格が戻した時の利益を取れない

損失が確定してしまうので、初心者はもちろん、経験のある人でも難しく、なかなかうまくできません。

逆指値注文を入れておくと良いでしょう。

ファンダメンタル分析

ファンダメンタル分析とは、市場動向や政治的要因などの外的要因や、財務状況などの基礎的要因をもとに分析する方法です。

たとえば「財務状況が悪化している→会社が倒産するかもしれない→倒産の噂が出て暴落する前に売る」などの判断を行います。

ファンダメンタル分析のメリット
  • 中・長期的な価格変動に対応できる
ファンダメンタル分析のデメリット
  • 見るべき要素が多い

ビットコインには発行母体がないため、株や証券とは違った視点が求められます。

例えば半減期(技術的な要因)や暗号資産全体への規制(政治的要因)は、ビットコインにおけるファンダメンタル分析のひとつです。

「売らない」という選択もある(長期投資)

売り時を決めずに保有し続けるという選択もあります。私はこれ。

投資は「長期投資」がセオリー

ビットコインに限らず、投資は「長期投資」が最も利益が出やすいとさえ言われます。
投資の神様として知られるバフェット氏を始め、多くの機関投資家は数年から数十年に渡って銘柄を保有します。

10年で100倍になったとして話題になったNVIDIAも、短期的な値上がりで売るよりも10年保有していた方が結果的には大きな利益を産みました。

ビットコインは長期的には上がり続けている

ビットコインが誕生したのは2011年です。そこから何度か上昇と暴落を繰り返しながらも、長期的には上昇し続けているといえます。

短期的な利益を狙おうとすると、上述のようなチャート分析などが必要ですが、上昇し続けると信じて持ち続けておくこともひとつの選択肢となるでしょう。

売り時に絶対の正解はない

短期での売買をくりかえして利益を積み上げる人もいれば、長期保有によって利益を大きくする人もいます。

共通するのは「自分で決めたルールに従い」「感情に流されない」こと。

私も一時、テクニカル分析に頼ったことがありますが、どうにもうまく行かず1年くらいで「売らない」長期投資に完全に方針を切り替えました。

決めた方法が結果的に間違っていた場合でも、「自分で決めたことが間違っていた」と誰のせいにもしない覚悟をすることが投資の最初の一歩といえるかもしれません。

では。

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